私は仕事柄、日本中それもかなりの山奥まで出かける。
その中で、思わず立ち止まり、ずっと眺めたくなるような
美しい風景に出会うことがよくある。
具体的には、色合いや軒の高さが統一されていたり、
調和のとれた庭の古木、苔むした石積み、
何げなく玄関先に置かれた石臼の中の山野草……
そこに共通して見出されるのは、古びて美しくなる本物の素材だけで構成されている事や、
目に見える景色さえも共有しようとする共生の思想、
いたわりの民族性、美しい心根を感じる。
いつの頃からか、日本の街並みは色の多さに比例し、
落ち着きをなくしてしまったように感じるのは私だけだろうか……。
これからの家造りは、町並みの景色の一部を担うという一点を忘れてはいけない……
私はそう思う。
思わず立ち止まる美しい家。主張しすぎてはいないが、
凛とした存在感のある佇まい。
私が特にこだわっているひとつだ。
環境への配慮はもちろんの事、古材や杉の赤身材の魅力に賛同して頂けるこだわりを持った
お客様と共にオンリーワンの
住み継ぐ時代の家造りを目指したい。